エミー賞の技術部門を受賞した歴代の日本人や日本企業を一覧表(リスト)にしました。エミー賞はアメリカのテレビ業界の賞ですが、米国以外の人も選考対象になっており、世界的に権威が高いです。このうち、「技術・工学エミー賞」は、テレビの技術の進歩に大きな貢献をした個人や組織に贈られます。テレビや映像の分野で働く技術者にとっては、最高級の栄誉の一つとされています。
部門と種類
エミー賞の技術に関する賞としては「フィロ・ファーンズワース賞」「技術・工学エミー賞」という2つの部門(カテゴリー)があります。
フィロ・ファーンズワース賞
「フィロ・ファーンズワース賞」(The Philo T. Farnsworth Award)は、エミー賞の中でも最高のステータスとされる「プライムタイム・エミー賞」の技術部門です。世界初の完全電子式テレビを発明したフィロ・ファーンズワースに由来しています。長年にわたってテレビ技術に貢献した企業や団体に贈られます。2003年に創設され、2016年にNHKがアジア企業で初めて受賞しました。毎年10月ごろ発表されます。ATAS(テレビ芸術科学アカデミー)が主催しています。
技術・工学エミー賞
「技術・工学エミー賞」(Technology & Engineering Emmy Award)とは、テレビ技術の発展に貢献した個人や企業に与えられる賞です。1948年に創設されました。これまでに、ソニーやパナソニック、青色発光ダイオードを発明した中村修二教授など、多数の日本人や日本企業が受賞しています。毎年11月ごろ発表されます。NATAS(米国テレビ芸術科学アカデミー)が主催しています。
フィロ・ファーンズワース賞の歴代受賞者
年 | 受賞者 | 理由 |
---|---|---|
2017 | ソニー | 映像制作機器やサービスを通じた放送業界への貢献 |
2016 | NHK | 放送技術への貢献 |
技術・工学エミー賞の歴代受賞者
年 | 受賞者 | 理由 |
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2016 | 朋栄(FOR-A) 共同受賞 |
即時リプレイとHD超の制作技術 |
2014 | 平井一夫(ひらい・かずお) (ソニー 社長兼CEO) |
特別功労賞 |
2013 | パナソニック | 放送カメラ用CAC(色収差補正)技術の開発 |
朋栄YEMエレテックス | シリアル・デジタル・インターフェース(HD-SDI)規格の開発、標準化と高品位の製品化 | |
ソニー | ||
2012 | ソニー | 業務用25型有機ELマスターモニター「BVM-E250」 |
2011 | 中村修二 (カリフォルニア大学サンタバーバラ校・教授) |
青色発光ダイオードの実用化 |
パナソニック | 放送用半導体収録システムP2 | |
ソニー | デジタルシネマカメラ「ジェネシス」、デジタルシネマカメラ「F35」 |